マーベロンの効果は避妊!ニキビや生理のつらさを軽減する効果も

公開日

「マーベロンの効果はほかのピルとどう違うの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?

マーベロンは、避妊効果の高い1相性ピルです。正しく服用すれば、ほぼ100%避妊できます!

今回は、マーベロンの効果や働き、避妊以外の副効用についても解説します。避妊効果がいつから発生するかについてまで触れているので、参考にしてくださいね!

マーベロンは排卵を抑制する低用量ピル

マーベロンを服用すると、排卵が抑制されます。また、精子が子宮へ進入するのを防いだり、受精卵が子宮内膜に着床するのを邪魔したりする効果があります。

それぞれの効果について、詳しく見ていきましょう。

【効果1】排卵を抑制させる

マーベロンのイメージ画像

マーベロンは、排卵を抑制させることで、妊娠を防ぎます

マーベロンの服用を続けることで、体内の卵胞ホルモンと黄体ホルモンの量が一定に保たれます。体内のホルモン量が一定になると、ホルモンバランスが「妊娠した状態」と同じになります。体内のホルモンバランスが「妊娠した状態」になると、脳は自分が「妊娠している」と勘違いして、排卵の指令を出しません。マーベロンは、脳を勘違いさせることで、排卵を抑制し、妊娠を防ぐ薬なのです。

【効果2】過多月経の軽減

過多月経のイメージ画像

マーベロンの服用で、過多月経が軽減されます。「出血量が多く、ナプキンをたくさん使わないといけない」と悩んでいる人にとっても、マーベロンは有効です。

過多月経とは、1回の生理の出血量が150ml以上あることをいいます。短時間に何回もナプキンを交換する必要があったり、レバーのような大きなかたまりが出てきたりした場合は、過多月経の可能性があります。

過多月経は、大きく分けて「機能性過多月経」「器質性過多月経」の2種類に分けられます。機能性過多月経は、原因となる病気がない過多月経で、卵胞ホルモンの濃度が異常なことが原因で起こります。器質性過多月経は、何らかの疾患が原因の過多月経で、卵子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープが原因で起こります。

マーベロンは、「機能性過多月経」の治療に有効です。マーベロンを服用してホルモンバランスを正常に戻すことで、過多月経を和らげることができます。

【効果3】月経前症候群(PMS)の改善

マーベロンでPMSの症状が改善した女性のイメージ画像

マーベロンの服用で、PMSが改善できます。「生理前はイライラする」「感情の起伏が激しくなって人間関係が疲れる」という人にとっても、マーベロンは有効です。

PMSとは、月経の1週間ほど前から、身体的・精神的に不快な症状を感じる症候群です。

PMSの精神的な症状は、黄体ホルモンが増加して、心のバランスを整えるセロトニンが減少することで生じます。セロトニンとは、幸せホルモンと呼ばれる脳内ホルモンで、緊張やストレスを緩和させる物質です。

また、身体的な症状として、ホルモンバランスが崩れることが原因で、頭痛や胃痛などが引き起こされます。マーベロンを服用することで、黄体ホルモンが増加しすぎないようにホルモンバランスを保てるので、PMSの諸症状が改善できます

【効果4】自律神経失調症の改善

マーベロンで自律神経失調症が改善した女性のイメージ画像

マーベロンの服用で、自律神経失調症を解消できます。「めまいがする」「偏頭痛に悩まされている」という人は、マーベロンの服用で、その症状が治まるかもしれません。

自律神経失調症とは、めまいやふらつき、倦怠感や頭痛など、さまざまな症状を引き起こす病気です。原因が不明の強い頭痛が起こる場合などは、自律神経失調症の可能性が高いです。自律神経失調症の原因は、ホルモンバランスの乱れです。

マーベロンを服用すると、ホルモンバランスが整えられるので、自律神経失調症も改善できます

【効果5】子宮内膜症の改善

マーベロンで子宮内膜症が改善した女性のイメージ画像

マーベロンの服用で、子宮内膜症を改善できます

子宮内膜症とは、子宮の内側にできるはずの子宮内膜が、子宮の外側にもできてしまう症状です。子宮以外に内膜ができると、血液や内膜そのものを体外に排出できず、月経の度に炎症を起こし、自然治癒が難しくなります

マーベロンを服用すると、排卵が止まるので、子宮内膜の増殖を抑制できます。また、子宮以外にできてしまっていた内膜の増殖も抑えられるのです。

【効果6】卵巣がんと子宮体がんの予防

健康な女性のイメージ画像

マーベロンの服用で、卵巣がんと子宮体がんの予防ができます

卵巣癌発生のリスクの減少

OCを服用している女性は、服用したことがない女性と比較すると卵巣癌のリスクは、疫学調査結果によるとOC服用3~6カ月で0.6であり、予防効果が認められ、5年以上服用するとリスクは0.4、10年以上服用で0.2となり、服用期間に比例して、リスクは減少すると報告されている。さらに、OC服用の中止後少なくとも15年間はこの予防効果が持続すると報告されている。

子宮体癌発生のリスクの減少

子宮体癌についても、卵巣癌と同様に発生予防効果が報告されている。OCを服用している女性は、服用したことがない女性と比較して、子宮体癌のリスクは1年以上服用した場合0.6であり、このリスクはOC服用期間に比例して減少し、4年間の服用で0.4であり、OC服用中止後この予防効果は15年以上持続したと報告されている。

卵巣がんに関しては、マーベロンの服用で排卵が抑制され、卵巣が傷つきにくくなることから、卵巣がんを予防できると考えられています。半年間の服用で40%、5年以上の服用で60%、10年以上の服用で80%も発症率が下がります

子宮体がんに関しては、明確なメカニズムはわかっていません。しかし、マーベロンを1年以上続けて服用することで40%、4年間の服用で60%、発症率が減少します。また、服用を中止しても、予防効果は15年以上続くとされています。

【効果7】ニキビの改善

マーベロンでニキビが改善した女性のイメージ画像

マーベロンは、女性ホルモンを補充できるうえ、男性ホルモンへの影響が少ないので、ニキビ治療に向いています

ニキビは、男性ホルモンによって刺激された皮脂腺から、大量に皮脂が分泌されることによって生まれます。女性の場合、ストレスを感じたり、交感神経が乱れたりすると、男性ホルモンが多く分泌され、ニキビができやすくなります。

マーベロンを服用すると、マーベロンに含まれる女性ホルモンが男性ホルモンの働きを抑えるので、ニキビが改善されます

マーベロンの効果はいつからでるの?

マーベロンの効果がいつから出るのか考える女性のイメージ画像

マーベロンをいつから服用し始めたかによって、避妊効果が出る時期が変わります。月経初日から服用を開始した場合は、当日から避妊効果が出ます。それ以外の日から服用を開始した場合は、服用8日目から効果が出ます。

マーベロンを月経初日から服用した場合

マーベロンを月経開始の初日から服用した場合、飲み始めたその日から避妊効果があらわれます

月経初日とは、生理が始まって24時間以内を指します。日付をまたいでいても、生理開始から24時間以内であれば、服用初日から避妊効果が得られます。生理初日からマーベロンを服用すれば、その周期の排卵を抑制できるからです。排卵が生じないので、性行為があっても妊娠しません

マーベロンを月経初日以外から服用した場合

マーベロンを月経初日から服用しなかった場合、服用8日目から避妊効果があります

たとえば、生理不順で生理がいつから始まるかわからない人、次の生理まで待てない人は、飲み始めを月経初日と合わせなくてもよいでしょう。マーベロンの実薬を7日間、連続で服用すれば、その周期には正常な排卵が起こらないとされています。そのため、月経の初日以外の日からマーベロンを飲み始めると、8日目から避妊効果があらわれます

まとめ

マーベロンは、排卵を抑制し、精子を子宮に進入させにくくします。また、受精卵の着床も邪魔するため、避妊効果が高いピルです。

マーベロンは避妊以外にも、月経不順やPMSなどの症状を軽減させる働きがあります。また、子宮がんの予防にも用いられます。

マーベロンの効果が出るまでの期間は、いつから服用したかによって変わります。マーベロンを月経初日から服用した場合は服用初日から、それ以外は服用8日目から効果が出始めます。

参考文献・参考サイト

マーベロンの効果は避妊!ニキビや生理のつらさを軽減する効果もは、以下のサイトや資料を参考に作成しました。

  1. 出典:低用量経口避妊薬(OC)の医師向け情報提供資料|日本産科婦人科産婦人科学会